2008年02月10日
★南極老人星を見よう!

『南極老人星』ってご存知ですか?
りゅうこつ座のα星「カノープスCanopus」のことです。
光度は-0.7等星と、(太陽・月・惑星といった)太陽系の天体を除けば
おおいぬ座のシリウス(-1.5等)に次ぐ全天第2位の明るい恒星
なのです!
ところが天の南極に近いため、日本では南の空低くにしか姿を見せません。
見ることの出来る北限は東北地方で、それより北の地方ではどうがんばっても
その姿を見ることが出来ないです。
【逆に南へ行けば行くほど見やすくなるのですが…】
中国ではこの星を"南極老人星"と呼んでいます。
南極老人とは、日本の七福神の寿老人あるいは福禄寿の元になった神様で、
長寿をつかさどるとされてきました。
それで、一目見た者は長生きできると言われている縁起の良い星なのです。
(それぐらい見る機会が少ない。希にしか見ることができない・・・)
そして、季節的には真冬のこの時期が見頃、、、、
というか、低空まで晴れ渡る空気の澄んだ今しか見るチャンスはありません。
トップの写真で工場の右側の煙突の右に見えている光跡がカノープスです。
姫路(北緯34.5度)での高度もわずか3度ほど・・・
もちろん南側の開けたところでしか見ることはできません。
幸い我が家からは南空の見晴らしが良いので、
低空まで晴れた日は必ずこの姿を拝むことが出来るのです。
全天2位の明るい星も、低空の大気に遮られて、本来の輝きが見えず、
平凡な2~3等星にしか見えないのが寂しい限りです。
いつか南半球へ行った時には、天高くシリウスと全天1,2の明るさを競い合う…
大きく明るく煌めく姿を見てみたいものです。
写真中央左よりの明るい星が"シリウス"、右上にはオリオン座が写っています。
オリオンとシリウスの位置からカノープスの見える位置の見当がつくと思います。
真南の超低空に見えるのは、今なら午後9時頃、2月終わりには午後8時頃となります。
【見つけ方とか詳しいことはコチラをどうぞ!】
僕はいつも毎年大晦日の夜、新年が明けるとこの星を見るのを恒例にしており、
見れたら、"ああ、今年も長生き出来きていい年になるかな?"
なんて一人思いに耽ったりなんかしています。(^^;)
皆さんも是非ともチャンスがあればカノープスを探してみてはいかが?
長生き出来るかも・・・




さて、先日もカノープスが見えていたので撮影してみました。
今回はインターバル撮影に初めて挑戦!【詳しくはきよぴーさんのコチラのHPをどうぞ】
我がD70には残念ながらインターバル撮影機能は備わってないので、
シャッターが切れたらすぐにシャッターを切る…という原始的手動インターバル撮影です。
30秒露出で19枚撮りました。
これで合成すれば、9分30秒の長時間露出と同じ事になるのですが・・・
甘かった…
撮影データを見ると、コマとコマの間はどれも2秒程のタイムラグが生じていました。
なんで~?
シャッター切れるのを待って、間髪入れずに次のシャッターを切ったはずなのに!(リモコン操作)
その間のタイムラグは0.5秒以内の自信はあったのですが・・・2秒とは!
よーく考えてみると、たぶんメモリーへの書き込み時間に起因するものではないかと思われます。
僕は基本的に全てRAW+JPEGで撮っているので、書き込みに時間がかかったのでしょうか。
【RAWというのはJPEGよりかなりファイルサイズがデカくなってしまう画像種類のことで
それゆえメモリーへの書き込み時間がかかってしまう?】
次回の挑戦時にはRAWを止めてJPEGの、それも小さいファイルサイズでやってみます。
で、2秒のタイムラグでどうなったかと言いますと、
星の光跡が線にならずに小さなダンゴが繋がった状態…となってしまったワケなのです。
トップの写真がそうなのですが、拡大するとよく判ってしまいます。
このサイズでいっぱいいっぱい。何とかゴマかせる限度なのです(^^;)・・・・・お粗末様でした
2枚目のアップの写真はインターバルにせずの1枚ものの長時間露光です。
飛行機の航跡の上に遠慮がちに輝いています。
【撮影データ】
1枚目:2008.01.31 21h39mより30秒露出×19枚を合成,18mm,F4.5,ISO400
2枚目:2008.01.31 21h51m 露出70秒,70mm,F4.5,ISO400
《オマケの雑学》
・カノープスのある「りゅうこつ座」の学名はCarina
そう、TOYOTAの自動車
であったカリーナです。2001年に生産中止となったんですね。
僕も昔はCARINA EDに乗ってたんですが・・・
・そのりゅうこつ座ですが、昔は南天に「アルゴ座」というとてつもなく大きな星座があったのですが、
あまりに巨大な星座だったため、ほ座・とも座・らしんばん座・りゅうこつ座の4つに分割された。
・地球の歳差運動により、カノープスは約1万2千年後には南極星になる。
(ちなみに北極星も8000年後にははくちょう座のデネブ、12000年後にはこと座のベガがなる)
・日本での別名には次のようなものがあり、大体はその星の見える方角の地名を指すものです。
布良星(めらぼし)・・・関東地方(房総~遠州灘沿岸)。
姫路(播州)地方では、淡路星や家島星、鳴門星などがあるようですが、知りませんでした。
また、岡山などでは「讃岐の横着(おうちゃく)星」、その讃岐でも「土佐の横着星」
というのがおもしろい!(その方向に現れて)すぐに沈む横着な星だということのようです。
光度は-0.7等星と、(太陽・月・惑星といった)太陽系の天体を除けば
おおいぬ座のシリウス(-1.5等)に次ぐ全天第2位の明るい恒星

ところが天の南極に近いため、日本では南の空低くにしか姿を見せません。
見ることの出来る北限は東北地方で、それより北の地方ではどうがんばっても
その姿を見ることが出来ないです。
【逆に南へ行けば行くほど見やすくなるのですが…】
中国ではこの星を"南極老人星"と呼んでいます。
南極老人とは、日本の七福神の寿老人あるいは福禄寿の元になった神様で、
長寿をつかさどるとされてきました。
それで、一目見た者は長生きできると言われている縁起の良い星なのです。
(それぐらい見る機会が少ない。希にしか見ることができない・・・)
そして、季節的には真冬のこの時期が見頃、、、、
というか、低空まで晴れ渡る空気の澄んだ今しか見るチャンスはありません。
トップの写真で工場の右側の煙突の右に見えている光跡がカノープスです。
姫路(北緯34.5度)での高度もわずか3度ほど・・・
もちろん南側の開けたところでしか見ることはできません。
幸い我が家からは南空の見晴らしが良いので、
低空まで晴れた日は必ずこの姿を拝むことが出来るのです。
全天2位の明るい星も、低空の大気に遮られて、本来の輝きが見えず、
平凡な2~3等星にしか見えないのが寂しい限りです。
いつか南半球へ行った時には、天高くシリウスと全天1,2の明るさを競い合う…
大きく明るく煌めく姿を見てみたいものです。

写真中央左よりの明るい星が"シリウス"、右上にはオリオン座が写っています。
オリオンとシリウスの位置からカノープスの見える位置の見当がつくと思います。
真南の超低空に見えるのは、今なら午後9時頃、2月終わりには午後8時頃となります。
【見つけ方とか詳しいことはコチラをどうぞ!】
僕はいつも毎年大晦日の夜、新年が明けるとこの星を見るのを恒例にしており、
見れたら、"ああ、今年も長生き出来きていい年になるかな?"
なんて一人思いに耽ったりなんかしています。(^^;)
皆さんも是非ともチャンスがあればカノープスを探してみてはいかが?
長生き出来るかも・・・




さて、先日もカノープスが見えていたので撮影してみました。
今回はインターバル撮影に初めて挑戦!【詳しくはきよぴーさんのコチラのHPをどうぞ】
我がD70には残念ながらインターバル撮影機能は備わってないので、
シャッターが切れたらすぐにシャッターを切る…という原始的手動インターバル撮影です。

30秒露出で19枚撮りました。
これで合成すれば、9分30秒の長時間露出と同じ事になるのですが・・・
甘かった…

撮影データを見ると、コマとコマの間はどれも2秒程のタイムラグが生じていました。
なんで~?

シャッター切れるのを待って、間髪入れずに次のシャッターを切ったはずなのに!(リモコン操作)
その間のタイムラグは0.5秒以内の自信はあったのですが・・・2秒とは!
よーく考えてみると、たぶんメモリーへの書き込み時間に起因するものではないかと思われます。
僕は基本的に全てRAW+JPEGで撮っているので、書き込みに時間がかかったのでしょうか。
【RAWというのはJPEGよりかなりファイルサイズがデカくなってしまう画像種類のことで
それゆえメモリーへの書き込み時間がかかってしまう?】
次回の挑戦時にはRAWを止めてJPEGの、それも小さいファイルサイズでやってみます。
で、2秒のタイムラグでどうなったかと言いますと、
星の光跡が線にならずに小さなダンゴが繋がった状態…となってしまったワケなのです。
トップの写真がそうなのですが、拡大するとよく判ってしまいます。
このサイズでいっぱいいっぱい。何とかゴマかせる限度なのです(^^;)・・・・・お粗末様でした
2枚目のアップの写真はインターバルにせずの1枚ものの長時間露光です。
飛行機の航跡の上に遠慮がちに輝いています。
【撮影データ】
1枚目:2008.01.31 21h39mより30秒露出×19枚を合成,18mm,F4.5,ISO400
2枚目:2008.01.31 21h51m 露出70秒,70mm,F4.5,ISO400
《オマケの雑学》
・カノープスのある「りゅうこつ座」の学名はCarina
そう、TOYOTAの自動車

僕も昔はCARINA EDに乗ってたんですが・・・
・そのりゅうこつ座ですが、昔は南天に「アルゴ座」というとてつもなく大きな星座があったのですが、
あまりに巨大な星座だったため、ほ座・とも座・らしんばん座・りゅうこつ座の4つに分割された。
・地球の歳差運動により、カノープスは約1万2千年後には南極星になる。

(ちなみに北極星も8000年後にははくちょう座のデネブ、12000年後にはこと座のベガがなる)
・日本での別名には次のようなものがあり、大体はその星の見える方角の地名を指すものです。
布良星(めらぼし)・・・関東地方(房総~遠州灘沿岸)。
姫路(播州)地方では、淡路星や家島星、鳴門星などがあるようですが、知りませんでした。
また、岡山などでは「讃岐の横着(おうちゃく)星」、その讃岐でも「土佐の横着星」
というのがおもしろい!(その方向に現れて)すぐに沈む横着な星だということのようです。

Posted by HASSY at 23:57│Comments(10)
│星
この記事へのコメント
フムフム・・・
またまた勉強になりました♪
またまた勉強になりました♪
Posted by フロッグマン at 2008年02月11日 11:05
もの凄く勉強になりました^^
低空に光る南極老人星・・・見つけてみます。。。
Topの写真・・・・まるでバルブ撮影に見えますけどね^^v
低空に光る南極老人星・・・見つけてみます。。。
Topの写真・・・・まるでバルブ撮影に見えますけどね^^v
Posted by 箕面男
at 2008年02月11日 22:09

はじめまして リリーともーします!^^
すいません!いつも読み逃げばかりで・・・・・^^ 宜しくお願いいたします!
リリーは★星、見るの大好きなんですが・・・ 星の名前、あまりわかりません^^ でも、星みるのん大好きです♪
これからもどうぞ宜しくお願いします!^^
すいません!いつも読み逃げばかりで・・・・・^^ 宜しくお願いいたします!
リリーは★星、見るの大好きなんですが・・・ 星の名前、あまりわかりません^^ でも、星みるのん大好きです♪
これからもどうぞ宜しくお願いします!^^
Posted by lilytoshika
at 2008年02月11日 22:45

★フロッグマンさん、
御覧になったことありますか~?
もしなければ、そして、お宅から南が開けてなければ、
別府の人工島辺りへ行けば確実かと・・・
御覧になったことありますか~?
もしなければ、そして、お宅から南が開けてなければ、
別府の人工島辺りへ行けば確実かと・・・
Posted by HASSY
at 2008年02月12日 00:22

★箕面男さん、
潮岬からだと確実に見えますよ~♪
バルブでこれだけ長時間やると、市街地ではかなり絞り込まないと
確実にカブってしまうんです。
そして、絞ると暗い星が写らない…というジレンマが。
この方法はその悩ましさを解消してくれるのですが、
如何せん、インターバル撮影が可能なカメラでないと・・・
潮岬からだと確実に見えますよ~♪
バルブでこれだけ長時間やると、市街地ではかなり絞り込まないと
確実にカブってしまうんです。
そして、絞ると暗い星が写らない…というジレンマが。
この方法はその悩ましさを解消してくれるのですが、
如何せん、インターバル撮影が可能なカメラでないと・・・
Posted by HASSY
at 2008年02月12日 00:27

★lilytoshikaさん、
初めまして!
コメントありがとうございます。
星の名前を知ればもっと楽しくなりますよ!
またお越し下さい。
今後ともよろしくです♪
初めまして!
コメントありがとうございます。
星の名前を知ればもっと楽しくなりますよ!
またお越し下さい。
今後ともよろしくです♪
Posted by HASSY
at 2008年02月12日 00:30

おぉ!自宅からカノープスが見えますか。
私が住んでいる明石では淡路島があるのでちょっと見えません。
詳しい解説ですね!
さすがですね~。
インターバルタイマー、私は常にJPEGで撮っていますよ~。
HASSYさんがおっしゃるとおり、RAWでは書き込みが遅いんですよね。
私が住んでいる明石では淡路島があるのでちょっと見えません。
詳しい解説ですね!
さすがですね~。
インターバルタイマー、私は常にJPEGで撮っていますよ~。
HASSYさんがおっしゃるとおり、RAWでは書き込みが遅いんですよね。
Posted by きよぴー at 2008年02月12日 05:38
★きよぴーさん、
そうなんです。
こちらは淡路島は邪魔にならないので、けっこうよく見えますよ~
解説?は寄せ集めなので・・・
インターバル撮影対応リモコンの使えるデジイチが欲しいです。
いつになったら手に入るのかD300・・・
そうなんです。
こちらは淡路島は邪魔にならないので、けっこうよく見えますよ~
解説?は寄せ集めなので・・・
インターバル撮影対応リモコンの使えるデジイチが欲しいです。
いつになったら手に入るのかD300・・・
Posted by HASSY at 2008年02月13日 00:16
はじめまして。布良星でヒットしたのでコメントさせていただきたく思いました。
いつも釣りをしている南房総市に布良(めら)があって、その付近でよく釣りをしています。カノープス=布良星というのは関東でも天文に興味のある方しか知らないかもしれません。
オリオン座が南中した後に「見えるかな??」と思って眼をこらしていますが、見えた試しがありません。
小さい頃天文に興味があって、赤道儀式の屈折にアタッチメントを付けて、折りに触れて夜間撮影していました。
近頃はやはり、デジカメでも天体写真撮れるんですね。夜、竿を出している横でタイマー掛けてみようかな。ではでは!
いつも釣りをしている南房総市に布良(めら)があって、その付近でよく釣りをしています。カノープス=布良星というのは関東でも天文に興味のある方しか知らないかもしれません。
オリオン座が南中した後に「見えるかな??」と思って眼をこらしていますが、見えた試しがありません。
小さい頃天文に興味があって、赤道儀式の屈折にアタッチメントを付けて、折りに触れて夜間撮影していました。
近頃はやはり、デジカメでも天体写真撮れるんですね。夜、竿を出している横でタイマー掛けてみようかな。ではでは!
Posted by テル某
at 2008年03月21日 21:18

★テル某さん、
こんばんは。コメントありがとうございます。
「布良星」で検索とは!?
まだ御覧になってないのですか?
南の開けた海岸なら確実なはずなのですが・・・
まあ、そこが見難い…、一目見たら長生き出来る…、南極老人星と言われる所以なのでしょう。
おお、天文少年だった頃、赤道儀で撮ってましたか!
手動ガイドですよね。。。懐かしい。
僕もよくやりましたよ~
その頃と較べれば、今は本当に便利な世の中になったもんです。
自動ガイドは当然、PCとつないでオートガイダーなるものが標準になってきているようですし。
しかもカメラはデジタルでよく写るし。
昔からはシンジラレナイ時代です(笑)
では、また覗きにいらして下さい♪
こんばんは。コメントありがとうございます。
「布良星」で検索とは!?
まだ御覧になってないのですか?
南の開けた海岸なら確実なはずなのですが・・・
まあ、そこが見難い…、一目見たら長生き出来る…、南極老人星と言われる所以なのでしょう。
おお、天文少年だった頃、赤道儀で撮ってましたか!
手動ガイドですよね。。。懐かしい。
僕もよくやりましたよ~
その頃と較べれば、今は本当に便利な世の中になったもんです。
自動ガイドは当然、PCとつないでオートガイダーなるものが標準になってきているようですし。
しかもカメラはデジタルでよく写るし。
昔からはシンジラレナイ時代です(笑)
では、また覗きにいらして下さい♪
Posted by HASSY at 2008年03月21日 22:31