キャンプと星と…

　
7／4－5　ハイマート佐仲へ蛍キャンプに行って来ました　《その２》


真っ暗な杉林の中、姫ボタルのチカチカ光る小さな生命の輝きが飛び交います。

その光景は、まるで"森の宝石"のよう・・・


2009.07.04 20h22m Nikon D300,Nikkor 50mm,F2,ISO3200,露出4分30秒（4枚ｺﾝﾎﾟｼﾞｯﾄ）　

　
ハイマート佐仲を出て20kmあまり、丹波市山南町にある丹波市役所山南支所「やまなみホール」へ。

「第４回姫ボタルまつり」に参加してきました。



「姫ボタルまつり」は姫ボタルまつり実行委員会と丹波市観光協会が主催するヒメボタルの観察会で、
6月、7月の土曜日に計4回開催、集合場所からバスで観察ポイントまで送迎してくれるというもの。
（参加費はバス代一人300円。7/11が最終回。行き先は毎回異る？）



中型バスに乗って5，6分、着いたところは『慧日寺（えにちじ）』という山の中のお寺でした。

入り口から本堂へと向かう参道の両側が杉林となっており、
ここにヒメボタルが出現するらしいのですよ



暗くなるまで境内で待ちます。

　この萬松山「慧日寺」は、永和元年（1375）、細川頼之が創建、特峯禅師により開山された
　丹波における禅宗の中心寺として栄え、山南三山のひとつに数えられています。
　明智光秀の丹波攻め（16世紀末）や度重なる火災のため、創建当時の面影は失っているものの、
　茅葺き屋根の本堂にオドロキ。いわゆる "古刹" の趣がたっぷりのお寺でした。



境内の池上の樹にはモリアオガエルの卵がいくつもぶら下がっていました。



綿菓子を湿らせたようなこの姿、実際に見るのは初めてなので感激～！
娘は触ると"食パン"のようだと言っておりました。



さて、ようやく暗くなってきたので、参道へ下りてみます。

ホタルの会の方の案内で、杉林の中の遊歩道？（ホタル見物用に造られたようです）へと
入り込みますが、入り口で早くも１匹のヒメボタルがチカチカと・・!!




　【ヒメボタル】（姫蛍、金ボタル）

　　一般的なゲンジボタルやヘイケボタルに較べると一回り以上小さく（体長7mm）、
　　水辺を住み処とする多くのホタルと違い、幼虫から森の中に生息する陸生というのが大きな特徴。
　　幼虫はカタツムリなどの陸の貝を食用します。

　　光り方も、一秒間に2回ぐらいの間隔でチカチカとフラッシュのように点滅して輝き、
　　ゆ～ら、ゆ～らと長い間隔で明滅するゲンジボタルとはまったく異なります。

　　僕も何年か前にゲンジボタルの飛び交う中で１匹だけ見たことがあるのですが、
　　原生林の中の蛍ということで、あまり目にする機会も無い珍しいホタルではないでしょうか？
　　生息数も当然希少なのかな？自然の残っているバロメーターとなっているようです。



森に入り暗さが増すと、あちこちで小さな光りが現れ、チカチカと点滅しながら、
杉木立に見え隠れしてフワフワと飛び回り始めました！




薄明るいうちなら"森の妖精"、"森の精霊"という言葉がピッタリ。

真っ暗になると、さながら漆黒の闇の中、金色に輝く"森の宝石"でしょうか？




写真に撮ると光跡が点々となって、非常に趣のある姿となって写ってくれます。
ゲンジボタルの乱れたような、ゆらゆらした光跡に較べると、これぞ光跡という感じ!!

せせらぎ沿いに乱舞する、幾千ものゲンジボタルのイリュージョンも見事でしたが、
森の中を飛び回るイルミの宝石も、実にファンタスティック！



チカチカ…ポチッ,ポチッ,ポチッ…と規則的に輝く様は、とても美しくかわいらしいのです。

会の方によると、この日は全体で数百匹の姿が見られたようでした。

引き揚げる頃、山の端から月が姿を見せましたが、
それまでの灯りの全く無い真っ暗闇を、久々に経験したように思います。
今も目を閉じれば、小さなフラッシュライトの点滅…幽玄の輝きが脳裏に甦ります。








キャンプ場に戻って来ると、もう９時半を回っていました。

カップ麺食べて、ビール飲んで、カモ吉くんに滑り込み～




ツーリングテントに親子３人、確かに窮屈は窮屈ですが、何とか…(＾＾;)v
その後は朝まで記憶が無いということは、ぐっすり眠れたのかな？

これでトリプル就寝可能と実証されました。

ただし子供が小さいうちだけね…（笑）




つづく・・・